頃合い 心法ここがポイント!
手本を見て書いても、見ずに書いても、大した差が出なくなってきた。詳細に観察し実際に書いてみることを繰り返してきたことで、書き方や書いているときのテンション、人となりにいたるまで、現段階での自分が感じ取れる情報はだいたいこんなものなのでしょう。
見れば見るほど、書けば書くほど、手本に似ていくようなら、まだまだです。しかし、例えば一枚目が一番いいものができるというようなことが出てくるようになると、そろそろ・・・のサイン。
書き手と全く同じレベルになることを目標としていますが、懐素の晩年の書であるこの草書千字文と同じになることなど、そもそもありえません。
正確にいうと、今の自分の成長具合いで感じ取れるものを感じ、自分の深層部分にフィットさせられるものをフィットさせる、できうる限りで近づくということが、臨書の目的です。ですから、三年後、五年後、十年後、というふうに自分が人としていろんな経験をして成長することができれば、その時初めて新たに見えてくるものが必ずあります。
書家は、歴代の素晴らしい書を、何年にも渡って折にふれて臨書するといいますが、その所以は自分の成長しだいで見えるものが違うからです。それだけ豊かな内容があるということ。つまり、自分が成長しないとそれを感じることもできないし、ましてやそれを自分に落とし込むことなど夢のまた夢、ということになります。
しかし気負いすることはありません。誰かと比べることに意味はなく、自分のペースで少しずつでも確実に自分の身になっていくことが大切、焦らずいきましょう。
自分が感じたことが一番大事で、自分の感覚だからこそ自分に落とし込むことができます。
そろそろ文字数を増やしていきます。
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