『名品でたどる文字文化、書の歴史』
国立新美術館で行われている第40回読売書法会、入選された友人の書を観てきました。調和体の作品、調和体ってやっぱり一番難しいと思います。ずーと観ていて心地よくなり、お人柄がしのばれる素敵な作品でした。私としたことが写真撮り忘れ、残念(泣)
今回は、記念事業である特別展示「名品でたどる文字文化、書の歴史」が8月23日から9月1日まで併設されていて、さすがに見ごたえがありました。
あ、今日までですね、行ける方はぜひ!
中国は王羲之の「蘭亭序」(定武本)、顔真卿から、比較的近代の作品、日本サイドは伝藤原公任、伝藤原行成まで、書学者には目をみはる日中の貴重な古典作品約100点が揃い注目されています。
じっくり一通り見て、お茶した後、帰る前にもう一度観に戻ったのが、藤原佐理の「頭弁帖」、いやーーーしびれました。以前もブログで「離洛帖」を取り上げたときにもふれましたが、彼は書では素晴らしく名をはせた人物ですが、その一方、人生において粗相の多い人だったようで、現存の書のほとんど、すべて?詫び状です(笑)
この「頭弁帖」もどうしたものかと苦慮している状況がつづられた内容なのですが、全然苦慮してませんね(笑)その精神は活き活きと、のびのびと、縦横無尽に生命力に満ち溢れています。
これは55歳で亡くなる四か月ほど前に書かれたとされていて、彼の最晩年の書です。
まぁ、最晩年といっても55歳ですからね、この生命力はうなづけます。
カッコイイ!
藤原佐理 「頭弁帖」
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