実践!心法書道⑨

中国で学んだ書の学び方をご紹介していきます。

「心法とは」をご一読いただいて①から順にご覧ください。

臨書六日目。一枚一枚気をためて書こう。良く書けたら9枚にならなくても今日はストップしてみよう。


6-1

「化」のっぺり、「被」一画目だめ、つくりもう少し右あがりに。


6-2

「化」つくり少し小さく、「被」二画目うねらないこと、つくり少し下げて五画目直線はOK、曲線少し軽く。


6-3

ようやくまとまってきたが、まだまだ。「化」つくり四画目少し下げる。「被」へん二画目起筆左へ突出しすぎしすぎ、へん角度もっと右上がりに。へんの右上がり、つくりの右上がりよりやや弱い程度。つくり、曲線の始まりおそい。


6-4

「化」四画目長すぎ。「被」へんはいいがつくりの四画目丸み不要。


6-5

「化」へん、つくりそれぞれはいいが間開きすぎ。「被」へん右上がりたりない。つくり起筆一度おいてから送筆。


6-6

だいぶよくなった。「化「つくり四画目少したちすぎ。「被」へんの二画目左下への払い長すぎ、つくり五画目立てりすぎ、曲線部分、もっとなめらかに。


6-7

「化」四画目少しまだ下げる。「被」二画目右上がり!!!他はOK。右上がりなぜできない。


6-8

シャープさが出てりりしくなった。果たしていいのか?「化」四画目丸みほしい。「被」二画目一画目からもっと離す、そのうえで右上がりに。四画目送筆うかないように。


6-9

これまでで一番いい出来。ここまでたどり着いたことにほっとする。

<今日の感想>
書けたら終わろうと思ったが、結局9枚になった。ラスト、ようやく自分の字に満足感が湧く。これまで書いてきて、不注意になるとつい出てしまう自分の書き癖がかなり明確になってきた。そこが自分と懐素との大きな違いだ。大きくは三点ある。

①送筆部分、勢いに乗じると浮きがちになったり、直線部分にうねりが出やすい。その場しのぎの軽々しさが出てしまうのか。彼は穏やかだが、軽くはない。余計な飾り立てをしない。

②それから右上がり、すぐに傾斜がなだらかになりがちだ。その場の状況と自分との関連性が乏しい。つまり彼は穏やかで無理強いもしないけれど、我関せず的なのんぽりタイプではない。信じることに対して素直な積極性を持っている。

③字の重心が上に行ってしまう。9枚目でやっと重心が座った気がする。ちょっとしたことで右往左往するようでは彼の字は書けない。彼は一見、軽やかだが浮ついていない。その何気なさが、上品だ。


心法書道

人は自然の一部 自らがよりよく成長するために 大自然の理を理解したい 世界の調和は自らの内なる世界の調和から 書道はそれを可能にするとてつもない芸術です

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